障害者放送協議会 放送研究委員会 討議内容要旨

日時:平成11年1月20日(水) 午後2時より4時まで

場所:戸山サンライズ 地階特別会議室B

議題:

  1. 委員構成の確認、および外部からの推薦について
  2. 今後の活動計画について
  3. その他について
  4. 次回の日程調整
  5. 事務的事項等

議題1:委員構成の確認、および外部からの推薦について

竹下義樹氏(弁護士、京都ライトハウス副理事長)
玉井克哉氏(東京大学先端研究所)
松本晶行氏(弁護士、全日本ろうあ連盟事務局長)
太田晴康氏(東京都登録要約筆記奉仕員、全国要約筆記問題研究会代議員)

議題2:今後の活動計画について

高岡
過去の文献データの収集を行う。
著作権の具体的な内容について研究・討議する。(マルチメディア関係、情報アクセス権等)
啓発活動(著作権に関わる権利者、放送局、作家を交えてのディスカッションを行う。障害当事者への啓発を含む。)

小谷野
電子化図書に関する著作権の問題について検討する。
文化庁での委員会の資料を提供していきたい。(後日事務局へ提供)

川越
活字メディア(新聞・雑誌)に関する著作権に関わるシンポジウムを行う。(平成7年12月にJBSで同様のシンポを実施)
新聞協会との当委員会との話し合いを行う。(当面の措置として、法改正がなされるまで、新聞協会を中心に、情報サービスについて支援を求めていってはどうか)


国内での現状把握を行う。(当事者間での視点のずれの調整など)
海外での著作権や関連法律の動きを把握していく。
啓発活動を行う。(当事者に対する啓発も必要である。)

藤澤
障害問題に関する啓発活動全般について広く検討していきたい。
ペンクラブなどを巻き込んだシンポジウムを行う。
マスコミ関係者を、当委員会活動に巻き込みながら啓発していってはどうか。

河村
海外の状況収集・研究を行う。
手話・字幕・副音声が、著作権に関わる問題なのかという検討が必要である。
音声言語通訳との比較も必要ではないか。障害をもつ人がコミュニケートしたり、 情報を知るうえで何をしたらいいのかというのが、基本的な視点である。)

太田
改変・改作の問題について検討する。
(情報の受け手側も、「改変」を嫌う場合があるが、話ことばから読みことばに変える 「字幕化」の過程で、表記上の改変は必ずある。これは社会福祉サービスの専門的な技術であるという認識も必要ではないか。)

河村
講演会の演者が手話通訳を、同一性保持権を盾に拒否したという例があるが、これは人権侵害な顕著な例である。 このような明らかな事例をまず取り上げていってはどうか。
また、同一性保持などの概念も、この場で整理していっていいのでは。
今回の法改正によって、著作権がより強く保護されることになるが、それに伴い、 著作権者が情報を伝えていくためにどのような努力をしているか、 整理していく必要がある。その辺に焦点を絞って進めていってはどうか。

太田
現場と接点のある委員もいるので、事例を集めて、現行法と実体の乖離についてまとめていってはどうか。

藤澤
運動体としての観点で、この委員会でどのようにさまざまな事例に提案、対応していくかというシステムも作っていってはどうか。

河村
著作権は守るが、情報を伝える義務と責任を、具体的に問うていきたい。 そのためのテーブルをこの委員会あるいは放送協議会が作っていってはどうか。 同時に、問題のある事例については、公表していってもよい。


情報を伝える側に対する啓発を行うという意味でも、そのテーブルづくりは必要であろう。
国会会期終了の6月ごろまでには、少なくともしっかりした提言をしていきたい。
情報保障については、当事者の人権を尊重した視点で見るか、著作権利行使者側の義務という観点で見るか、整理したい。

高岡
状況把握の作業をまず進めたい。その状況を、著作権者側・当事者側に伝えていく。 著作権に関する話し合いには、当事者も含めていってもらいたい。
放送局などが、あまねく放送していくという義務についても、提言していきたい。
今回の国会の審議は、活動の1つの焦点として考え、時期を逸しないよう取り組んでいきたい。

奥山
考え方や概念の整理をする部分と、運動としての取り組みの部分と、進め方も整理したい。
また、国会審議の際に提出できるような、説得力のある事例を集めておいてはどうか。

河村
著作権問題は、国際条約で規定されているので、国内のことを考えるにも、国際的動向は無視できない。 国際的動向について情報収集するための、作業チームも設けていきたい。

議題3:その他について


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コンテンツ

3つの専門委員会の活動