日時:平成11年4月5日(月) 午後4時より6時まで
場所:戸山サンライズ 1階小会議室
次第
1.第2回委員会議事まとめの確認
2.今国会の著作権法改正案に関する資料・情報交換と必要な対応について
3.シンポジウム開催に向けた活動について
4.育成会の事例について
5.その他について
資料
1.著作権審議会第1小委員会 審議のまとめ(平成10年12月)
2.論文「人権と障害者」(田中邦夫氏著 国立国会図書館発行「レファレンス」より)
3.UNESCO および WIPO「視聴覚障害者の著作権問題に関する作業部会(1982年)」
関係資料
4.「視聴覚障害者の情報アクセス権と著作権を考える」シンポジウム資料(1994.2.27)
5.「聴覚障害者の著作権問題を考えるミーティング」資料(1999.4.4)
6.第2回委員会議事まとめ
出席者:
別紙参照
1. 第2回委員会議事まとめの確認
第2回委員会議事まとめが承認された。
2.今国会の著作権法改正案に関する資料・情報交換と必要な対応について
出席委員による資料交換・報告のあと、必要な対応について下記のような意見が出された。
- 1988年の著作権法改正の際、障害者団体の提言により付帯決議が採択されたが、その後具体的な対応はなされていない。
今回の法改正で、どのような対応を求めていくのかという観点が必要である。
- この点について、委員が共通理解を持つために、国会の議事録を資料として委員に配付することとする。
- 文化庁に対する意見提出について、議員に相談したところ、要望事項について、分かりやすく簡潔にまとめてほしいとの指摘があった。
- 要望事項のまとめ方としては、まず委員長が全般的な要望事項のまとめを起草し、委員会に諮る。
さらに各団体は、それぞれの団体に関わる要望事項をまとめ、これに添付する。各団体からの資料は、事務局で特にまとめるようなことはせず、提出されたままの形で添付する。今後の議論によって、全般的な要望事項のまとめを充実させていく。そのように進めていくことが確認された。
- 要望事項として考えられる内容としては、1 字幕について面倒な許諾を経ずに作成したいという点。
2 録音点字図書について、これまで到達したものを、一歩も後退させてもらっては困るという点。
3 マルチメディアの普及に関して、翻案、Rewriteに関わる、著作権の問題についてどう扱っていくのかという点。などが、案として挙げられた。
- 関係の資料については、事務局でできるだけ情報収集する。委員には、資料目録を提供し、要望に応じて本文のコピーを提供する。
- 著作権法案に対する問題提起を行う一方、下記のような取り組みも必要であるとの意見が出された。
- 新聞協会などに協力を申し入れ、包括的了解を求めていくなどの方法も、いわば法改正までの暫定措置として、
ある程度の現実的な効果があるのではないか。
- 著作権そのものに焦点を当てるほか、障害者の情報アクセス権、人権ということに焦点を当てていく考え方もある。
字幕などの通訳が、そもそも著作権の問題なのか、という問いかけや、著作権法にこだわらず、超法規的に考えていく発想なども必要であろう。
- そのような方向からの検討も進めていくが、当面は著作権法改正に関する取り組みに焦点を当てることとし、障害者団体の意見をどのように集約していくのか、要望事項をどのように提案していくのか、引き続き検討していくことが確認された。
4.育成会の事例について
- 全日本手をつなぐ育成会岩本真紀子さんからの事例報告があった。(内容略)
- 岩本さんからの事例報告を受け、委員による意見交換が行われた。(内容略)
3.シンポジウム開催に向けた活動について
シンポジウム開催については、下記の意見が出された。
- 文教委員長またはそれに代わる人を、シンポジストにし、文教委員にはすべて招待状を出してはどうか。
- 北欧など、先進国の例も紹介してはどうか。
- シンポジストとして、著作権者側からも参加を願い、公開討論のような形式にする。
異なった立場からの意見を、文教委員長や、その他の参加者に聞いてもらう。
- ただし、シンポジウムでの公開討論のあと、別に要望事項をまとめる場を設定する。
- マスコミ側から招くシンポジストについては、組織決定を求める意味で、組織の代表者であるのが望ましい。
- マルチメディアに関する内容を考えれば、全障害に関わる要望を出した方がよい。
- 以上の意見と、前回委員会の確認事項も含め、下記のようなシンポジウム開催案が提案された。
<シンポジウム案>
- 平成11年6月4日までに開催する。
- 会場として議員会館を借りる。
- シンポジストの案(最大で6人程度)
権利者側 (案:作家(阿刀田高氏など)、著作権協会代表者、映像に関する権利者など)
利用者側 (案:できる限り障害当事者 学習障害者など新しい問題を提言できる人)
文教委員会
マスコミ関係者(案:大熊由起子氏 新聞協会代表者(活字・放送)、田島まさお氏(聴覚障害、字幕について活動))
有識者(中立的な立場で)(案:大熊氏)
- 進行次第案
趣旨説明20分M
各立場からの報告各10分*6人
討論(フロアからの発言も保証する)
シンポジスト各位からのコメント(結論は参加者の判断にゆだねる形)
-以上、手話通訳等を入れて3時間程度-
さらに休憩をはさみ、委員会による要望事項をまとめる会議を別途1時間程度開催する。
- この案を元に事務局でさらに案を練り、次回委員会までに委員に提示して意見を求める。
- 各委員からは、シンポジスト候補について事務局に意見をはお寄せいただく。
5.その他について
次回の放送研究委員会は、5月6日(木)午後3時から開催することとする。
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