障害者放送協議会
第３回放送・通信バリアフリー委員会、第５回著作権委員会合同委員会　議事まとめ（2007年12月10日）

日時：	平成１９年１２月１０日（月）午後１８時から２０時
場所：	戸山サンライズ２Ｆ　中会議室
議題	著作権委員会との合同シンポジウムについて 日時　３月１５日（土）午前・午後　　場所　戸山サンライズ　2階大研修室 （１）テーマ 例）権利条約における情報バリアフリー 世界と比較した日本の放送バリアフリーの状況 放送業界の顧客としての障害者（数、社会貢献、権利、コストパフォーマンス） 放送と著作権 障害者にとって放送の意義（平常時、災害時） ＣＳ放送と海外支援（ＡＰＤＦ） （２）内容 招聘講師： 時間配分： 第１回意見交換会の方針について （１）議題案について （２）成果目標 （３）役割分担 1)障害別取り組み紹介（権利条約なども触れる） 2)質問内容作成 3)その他 その他
資料	総務省　パブリックコメント意見 文化庁　パブリックコメント意見 意見交換会　について
両委員会出席者（順不同・敬称略）：	寺島彰（浦和大学／リハ協〔バリアフリー委員長〕）、 井上芳郎（LD親の会〔著作権委員長〕、 久松三二（ろうあ連盟（比嘉豪委員代理））、 森本行雄（情報文化センター）、 岩井和彦（全視情協）、 梅田ひろ子（統一機構）、 大嶋雄三（統一機構）、 梅垣正宏（東京工科大学（専門委員））、 片石修三（リハ協（事務局））、 原田潔（リハ協（事務局））

■議事まとめ（案）

１．著作権委員会との合同シンポジウムについて

（１）テーマ

（２）内容

• シンポジウムのテーマ、内容について協議し、次のような意見が出された。
  • 12月6日に大阪で開かれた学習会は、予定以上の参加が得られ、盛り上がった。権利条約の影響が大きい。3月15日のセミナーと内容的にも連携させてはどうか。寺島委員長が提案されたテーマは、基本的に賛成である。
  • テーマとして、権利条約を基調に置き、分かりやすく解説しながら、日本の現状を見直してはどうか。
  • また、当事者から、現実として困っている声を出し合すことも、メインのテーマとなるのではないか。困っている声などは、あらかじめ集約して、ビデオなどを使い効果的にプレゼンできるよう工夫してはどうか。既存の調査などで出されている声もある。この機会に取りまとめることができれば、よいアピールとなる。
  • 企業関係者の声を聞くと、権利条約が具体的にどのように日本の社会に影響していくかや、またJISなどの規格との関連にも、関心が高い。
  • 著作権の関係では、既存のビデオや字幕の著作権の問題もテーマとなろう。法制問題小委員会を通じての動きもある。権利条約とも関連が深い。
  • 行政指針が出された中で、地上デジタル放送のバリアフリーということに、テーマを絞ってはどうか。デジタル放送は、国民から不安の声が多く、障害者にとっても大きな課題がある。
  • インターネットに関しては、通信に関する法改正の動きも関心がある。デイジーなどの状況も、テーマとなろう。
  • 「放送アクセシビリティと著作権」というテーマはどうか。「アクセシビリティ」は、権利条約に定義されている概念であり、著作権問題とも関わりが深い。サブテーマとして「今後のデジタル放送」として、絞り込めば分かりやすいのではないか。
  • 内閣府から後期重点施策5か年計画が今月末までに出され、放送バリアフリーに関する数値目標が含まれる見込みである。これを受けて議論することも必要である。
  • デジタル放送や著作権の難しい話ではなく、具体的な障害者の声に基づきながら、分かりやすく解説していく内容が好ましい。
  • デジタル化に関しては、課題が山積しているので、「こんなことではデジタル化はだめだ」というような、インパクトのある課題提起をすれば効果的ではないか。デジタル化の直前にそのような課題を突きつければ、政治的な動きも期待できるのではないか。マスコミへのインパクトもある。
  • 総務省、内閣府、厚労省には、ぜひ参加していただきたい。障害者のリアルな声を伝えられれば、効果的ではないか。
  • ユニバーサルデザイン関連の企業を巻き込み、アピールしたい。企業関係者に広報するとともに、企業からの発言を求めることも検討してはどうか。全文字協の関連企業のみならず、総務省、内閣府の審議会等で関わっているところに来てほしい。経営レベルの人を呼んだほうが効果がある。経営者の集まる委員会に働きかけるなどしてはどうか。
  • 電波産業会（ARIB）に、規格を定めたときの話をしてもらってはどうか。
• 以上の意見を元に、案を作成し、メールで意見交換を行う。

＜まとめ＞

• 権利条約を基調に、情報アクセシビリティと著作権をテーマとする。
• 地上デジタル放送の問題に絞る。
• 当事者の声を集め、アピールする
• 著作権についても、困っている点を提起する
• 行政、企業の参加を求める

• なお、マスコミにも周知を図ることとし、各団体でもマスコミに情報提供しあうこととした。

２．第１回意見交換会の方針について

• （１）議題案について
• （２）成果目標
• （３）役割分担

• これまでの経緯を振り返り、放送協議会、全文字協の双方が提案した議題案について協議を行った。次のような意見が出された。
  • 提案されている進行案は、基本的に賛成である。
  • 行政指針そのものは、われわれの目標ではない。「指針のとおりやる」と答えていただいても、それだけでわれわれのニーズが満たされるのではない。そもそも指針には手話放送が入っていない。われわれのニーズは、指針の先にあることを明確にすべきである。
  • 指針に対する放送事業者の計画は、ペーパーで出していただいたほうが、時間の節約になるのではないか。時間を取って発表していただくまでもない。
  • 総務省からも行政指針に関するコメントを求めることはできるが、パブリックコメントに対する回答と同じに内容なると思われるので、改めて聞く必要はないのではないか。
  • 様々な課題は、積極的に出すこととしたい。課題山積ということであれば、小部会の設置を提案してもよい。
  • われわれの側で、事前の理論武装をしておく必要はないか。学識経験者を含めたワーキンググループなどをわれわれの側で設置することは考えられないか。ワーキンググループの設置については、12月6日の学習会でも提案された。そのような形で検討を深めれば、5月の第2回意見交換会では、より詰めた議論ができよう。
  • 各団体で開催される学習会などの情報は、これからも積極的に交換しあうこととしたい。
• 以上の意見を元に、次のことを確認した。
  • 行政指針に対する各局の説明については、ペーパーで出していただくよう依頼する。
  • 放送協議会からの活動説明の発表者については、視覚障害、聴覚障害団体で相談して決める。
    困っていることを具体的に伝えるとともに、われわれの理念や展望についても述べる。
  • 高齢者、低所得者、発達障害などのテーマもあるが、視聴覚障害にテーマを絞るという先方のスタンスから、視聴覚障害のテーマから意見交換を開始する。
• 意見交換会の持ち方については、以上を踏まえて先方に返答することとした。

３．その他

• 次回委員会については、改めて調整する。

以上

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