障害者放送協議会 第3回災害時情報保障委員会 議事まとめ(2004年8月5日)

日時: 平成16年8月5日(木)午後3時〜5時
場所: 戸山サンライズ 1階 小会議室
出席者(順不同): 川畑順洋(日盲連)、 藤澤敏孝(就労センター)、 大杉豊(ろうあ連盟)、 井上芳郎(LD親の会)、
佐野昇(全難聴)、 高木富生(全難聴)、 田中秀樹(きょうされん)、 河村宏(専門員)、
高田英一(オブザーバ)、 東山文夫(リハ協)、 原田潔(リハ協)、 小林知弘(リハ協)、 坂井律子(オブザーバ)

議題:

  1. 要望書の作成について
    • 1)要望書のイメージ
    • 2)各団体の取組みと意見の集約
    • 全難聴/全要研よりの要望書
    • CS統一機構より、字幕送信の取組み
  2. 災害マニュアルの作成について
  3. 後の活動について
    • 水害被災地調査について

資料:

1-1 災害対策関係省庁局長会議(7/26)および中央防災会議(7/28)資料

1-2 各紙新聞記事

1-3 「難聴者・中途失聴者への情報保障のお願い」

2 <参考>難聴者・中途失聴者のための緊急時対応マニュアル

3-1 アテネオリンピック及びパラリンピック放送に関する要望書

3-2 NHKより回答書

協議内容まとめ

1 要望書の作成について

1)要望書のイメージ

総会でも確認したように、各方面に災害に関する要望書を送ることとする。

先日の新潟県等の豪雨災害を受け、国の中央防災会議で、避難支援ガイドラインの作成にとりかかることが決まった。豪雨災害では、高齢者に情報がうまく伝わらなかったことが主に取り上げられていたが、障害があるが故に様々な被害を受けた例も多いはずなので、ガイドライン作成時には、障害をもつ人にも対応してほしい旨の要望をしてはどうかと事務局より提案される。また、避難訓練に障害者の参加が想定されていないのではないか、という意見が出る。

国が年内にはガイドラインをまとめるとしているので、早急に事務局でたたき台を作り、次回委員会までに原案を出し、検討することとなる。

災害時には、携帯電話が役に立つ場合が多いが、つながらない等、課題も多いということで、次回までに川畑委員が携帯電話の問題を整理することにする。

2)各団体の取組みと意見の集約

・全難聴/全要研よりの要望書

全難聴・全要研では、要望書を作成している。地域の組織に分け、地域の団体が県や市町村に要望書をもってお願いに回っている。今回の新潟、福井の豪雨災害でも、災害後に要望書を提出した。

・CS統一機構より、字幕送信の取組み

CS障害者放送統一機構の高田氏より、字幕送信の取組みについて説明される。

2 災害マニュアルの作成について

河村氏より、北海道浦河町のマニュアル作りについて報告される。浦河町では、町内会での勉強会から始め、自主的な防災組織をつくっている。また、障害について正確な理解をしてほしいと、本とビデオライブラリーのリストアップをしている。一方で役場では、災害予測マップをコンピュータで自動予測し、避難経路の作成に役立てているとのこと。マニュアルについては、「地震時には〜をする」というマニュアルを1枚、「大雨時には〜をする」で1枚、というように、聴覚障害者はこういうことが必要だとして1枚、視覚障害者で1枚と、それを重ねてマニュアルを作っていこうと考えているとのこと。

障害種別ごとのマニュアルを作成するのは困難ではないか。災害マニュアルを作る基本的な考えはこういうものだというものでいいのではないかという意見が出、次回までにどのようなマニュアルが考えられるか、各位メーリングリスト等を通じて出し合うこととする。

3 今後の活動について

水害被災地調査について

水害被害のあった新潟、福井、徳島へ、現地調査をすることに決まる。調査票は前回使用したものを手直ししたものを使うこととする。誰が行くかについては、日程等もあるので、希望者が事務局に申し出、調整するものとする。

*オブザーバーとして参加している、NHK放送研究所の坂井律子氏より、放送協議会の取組みを取材したい旨が説明される。これまでの2年間の活動の紹介と、藤澤委員長へのインタビューを予定しており、研究所の研究誌で「放送研究と調査 2004年9月号」に掲載予定とのこと。

*次回委員会については、後日日程調整を行うこととする。


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コンテンツ

3つの専門委員会の活動