放送・通信に関する要望

平成16年9月17日

<送付先一覧>

障害者放送協議会
代表 笹川 吉彦
副代表 安藤 豊喜(全日本ろうあ連盟 理事長)
副代表 兒玉 明(日本身体障害者団体連合会 会長)
副代表 藤井 克徳(日本障害者協議会 常務理事)
副代表 松尾 武昌(全国社会福祉協議会 常務理事)
副代表 板山 賢治(日本障害者リハビリテーション協会 顧問)

防災対策推進に関する要望

 先般の豪雨災害においては、障害者も多数被災しており、当協議会でもその実情の把握に努めているところです。

先般の中央防災会議において、「豪雨災害に対する防災対策推進のため検討すべき課題及びその対策について」ならびに「平成17年度防災対策の重点(案)」が示されましたが、これらは今後の豪雨またはその他の災害対策にとって重要なものであると認識しております。

つきましては、これらをはじめとする、今後の災害対策が、障害者のニーズを満たすものとなるよう、下記のように要望いたします。

1.防災情報の伝達・提供の迅速化・確実化に関すること

1)デジタル放送、携帯電話、その他防災情報システムの開発と評価にあたっては、視覚障害者、聴覚障害者、肢体不自由者、知的障害者、自閉症・学習障害・注意欠陥多動性障害等のある人、高次脳機能障害者等、情報の取得に困難がある人が、災害時または平常時に利用できるものとなるよう、利用者である障害者団体の意見を聞くこと。

2)地図表示等による分かりやすい防災情報の提供・共有化にあたっては、手話、字幕、点字、音声による解説、平易な表現方法などにより、障害者が利用できるものとなるよう、障害者団体の意見を聞くこと。

2.災害要援護者が安全かつ迅速に避難できる体制の整備に関すること

1)避難勧告・指示・避難行動マニュアルの整備、高齢者等災害時要援護者の避難支援ガイドラインの策定、その他評価指針等の策定にあたっては、障害者に関する事項も特に盛りこむとともに、その策定のプロセスに、障害者団体を参画させること。

2)災害時要援護者の避難支援、特に、本人の同意を得た要援護者の登録等について検討する際は、障害者団体の意見を聞くこと。

3.地域における拠点整備や人材育成等に関すること

1)地域の防災活動拠点の整備、およびそのネットワーク化の推進にあたっては、一人暮らしの障害者や移動の困難な人たちへの対応、手話、字幕、点字、音声解説等による情報保障、平易な表現による情報提供、医療的ケアや心的ストレスへの対応等、障害者の幅広いニーズへの具体的な対応が不可欠である。ついては、これらの企画立案の段階から、地域の障害者団体を参画させるとともに、地域の福祉施設、作業所等の資源も活用し、障害者のニーズに対応すること。

2)地域の防災拠点となる公共施設の安全性確保や、防災に関する施設設備等の整備にあたっては、これらの施設設備等が、障害者が避難、利用できるものにするとともに、障害者に分かりやすくマップ化すること。

3)防災担当職員や、防災リーダー、ボランティアリーダーの人材育成とカリキュラムの開発等にあたっては、障害者のニーズに適切に対応できるものとするよう、障害者団体の参画を得て、意見を聞くこと。

4)防災に関する住民への啓発、企業・NPO等の防災活動への参画の推進にあたっては、障害者団体が参画し、意見を述べられるようにすること。

4.その他について

1)平時における防災訓練の企画に障害者団体が参加し、また訓練実施時には障害をもつ市民が参加できるようにすること。

2)災害時のライフラインの確保にあたっては、補聴器、パウチ(オストメイト用)、向精神薬、人工透析等の障害者のニーズを満たすこと。

3)被災後には、障害者のニーズを満たす復興計画を早期に立ち上げること。

4)被災時に受けた心的外傷のケアを充実させること。

以上

送付先一覧

中央防災会議 会長(内閣総理大臣)
小泉 純一郎 様

障害者施策推進本部 本部長(内閣総理大臣)
小泉 純一郎 様

内閣府特命担当大臣(防災)有事法制担当
井上 喜一 様

中央防災会議 委員
総務大臣  麻生 太郎 様

中央防災会議 委員
法務大臣  野沢 太三 様

中央防災会議 委員
外務大臣  川口 順子 様

中央防災会議 委員
財務大臣  谷垣 禎一 様

中央防災会議 委員
文部科学大臣  河村 健夫 様

中央防災会議 委員
厚生労働大臣  坂口 力 様

中央防災会議 委員
農林水産大臣 亀井 善之 様

中央防災会議 委員
経済産業大臣 中川 昭一 様

中央防災会議 委員
国土交通大臣 石原 伸晃 様

中央防災会議 委員
環境大臣 小池 百合子 様


戻る

コンテンツ

3つの専門委員会の活動